理事長所信 of (社)おおさき青年会議所

理事長所信

理事長名前.jpg

菊地紳太郎写真データ 平成20年9月12日.JPG『 地 域 経 済 』

 平成20年8月、戦後最長と言われた「いざなぎ景気」を上回る景気拡大は終止符が打たれ、月例経済報告によると「踊り場」にあった景気は後退局面に入り、先行きについても「当面、弱い動きが続く」と改められ発表された。

 しかし、ここ数年間、景気が拡大していると言われても、輸出主導型で都市部と一部の地域に偏っており、地方ではどこの話かと実感すら持てなかったのではないかと感じております。ここに来て更に米国経済の減速や原油高、原材料の高騰などの煽りを受け、牽引力となってきた輸出産業にも陰りが見え始めている。日本の景気に大きなずれと格差を感じてきた地方は景気後退に対応できるのだろうか、県の財政中期見通しを見ても厳しい内容となっている。「新・財政再建推進プログラム」 に基づく歳出抑制策を実施しても、向こう5年間の累積財源不足額は最大で1344億円に上る可能性があることが判明した。社会保障費や扶助費の増加と返済に充てる公債費の増加が県財政を圧迫している。平成21年度で財政調整基金残高はゼロとなり、県税や地方交付税などの歳入増加も期待できないのではと言われ、地方経済は依然厳しい状況におかれている。

 このような地域間格差が広がりを見せる中、村井県政が掲げる~富県みやぎ構想~「県内総生産10兆円への挑戦」が少しずつ動き始め、トヨタ生産子会社のセントラル自動車や東京エレクトロン等の企業立地が決定し宮城に追風が吹き始めている。この両社が及ぼす経済波及効果の試算は約5600億円と言われ、雇用の創出は1万7000人規模と推定されています。フットワークの良い情熱に満ち溢れた知事の行動が花開いた瞬間だと思います。信念に基づき行動し「富県宮城の実現」に向け着実に前進しております。私たちはこの志と行動を深く学び、おおさき地域の自立を考え、おおさきオリジナルな地域振興を模索しながら行動して参りましょう。


『 家 族 の 絆 』

 「働くことに意義を感じ意欲もあるが、人間関係に自信がなく就職活動に踏み出せない」という調査結果が、ニートを対象とした意識調査で浮かび上がりました。人と人との絆や人間関係が地域コミュニティを構築するといわれる中で、愕然とする調査結果である。

 人間は生まれた時から出会いと別れを繰り返します。「子は親と出会い、親と別れ、親となり子と出会う」この繰り返しが人生なのかもしれません。出会いと別れを繰り返す中で様々な感情が芽生えてくるはずです。喜怒哀楽が基礎となり感情のコントロールが人間を成長させるのだと思います。最近の報道を読むと理解しがたい事件や事故が毎日のように起こっております。人を思いやり、人を尊重する古き良き日本の心を思い出しましょう。

 この世に生を受け誕生してくる子供達が、最初に人と人の関わりを覚えるのは親であることを再認識して頂きたい。また、親と出会ったことを思い出して頂きたい。コミュニケーションの中に、素直な気持ちと相手を受入れる抱擁力を持つことが一番、大切だと思います。私たちは人の心に歪みを与えている社会構造と人の関わりを見直し、思いやりや尊重を重んずる「和の心」が溢れる社会環境の構築を目指し行動して参りましょう。


『 地 域 貢 献 』

 47年という長い月日を重ねて来た、当青年会議所の歴史の中より様々な事業が地域の為に行われて参りました。華やかな事業もあれば、地道な運動もありました。しかしながら、どの事業を紐解いても不要な事業は一つもなく目的を持ち行動する。その姿が地域への愛情だったと考えます。地域貢献とは様々な形が考えられます。「直接的なもの・間接的なもの」形はどうであれ先人達が築き上げ愛情を持って行って参りました。その志を私たちは継承しなければいけない。

 明治にこの地に生まれた吉野作造氏は民本主義を主張し、政治の目的は民衆の利益を実現させることであり、政治の最終的な監督は民衆が行わなければならない。そして、具体的には国民が信頼した政党が政治を行う政党内閣制と、国民が政治に参加する普通選挙制度の実現を唱え行動しました。その行動が戦後の日本国憲法制定の一つの系譜となり、今日の礎を築きました。吉野氏の行動は地域貢献の枠を超え、国づくりの指標となり思想は受け継がれることとなりました。

 地域や人を思いやる心が青年会議所活動の原点だと思います。時代のニーズを確実に把握し未来を予測しながら事業を展開して参りましょう。

 「私たちの志が継承されるように、足跡を残して!」


『 東北から世界へ 』

 地方経済になかなか光が見出せない状況下の中、東北地方は明るくなってきていると言われ始めている。ベンチャービジネスの支援に関する産学官の積極的な連携姿勢や東北観光推進機構の設置による意欲的な観光開発、工業の進出による二次産業・三次産業の育成など前向きな行動に光が当たり始めている。製造業のウエイトが飛躍的に高まることが確実で、産業構造の変革期を迎える東北は人材育成の更なる環境整備が急務と考えられます。

 国の宝はまさに「人」。長い目で見れば、製造業を取り巻く環境は厳しさを増すのかもしれません。原油高や資源の高騰に、中国やインドなどの新興国との国際競争も激化する可能性があります。一層のコスト削減と環境対策も求められる中、企業に求められる人材は国際競争力を備えた優秀な人材が必要とされています。

 また、東北の一次産業を忘れてはいけません。人が自然に働きかけ営む産業であります。大地の恩恵を受け、収穫期まで愛情を持って育て上げる農業と畜産業、母なる海が育て上げた限りある恵みを頂く水産業など、自然と向きあう「人の原点」と「食の豊かさ」 を忘れてはいけません。コストが先行し食の安全が脅かされ、人の道徳観も疑われ始めております。私たちは地産地消の推進と安全な食、豊かな食材を世界に向けて発信しなければいけないと考えます。社会生活をより良くするために人が守るべき道徳を、この東北で学び世界に通用する人材の育成に、力を注がなければいけないと思います。まずは地域の宝、子供達の健全なる成長の手助けを行って参りましょう。


『 最 後 に 』

 厳しさを増す地方経済において、私たちに課せられた行動とはどのような物だろうか、(社)おおさき青年会議所に属する会員、ひとり一人が地域経済を牽引する企業などに属していることを自覚しなければいけません。私たちの努力が地域の経済に直結し、社会生産活動の一翼を担っていること改めて考えて参りましょう。宮城に追風が吹き始めております。風に頼る事では無く、共に共存できる社会構造と産業構造を構築しながら「ひかり」と「夢」が溢れる、おおさきへ向かい邁進して参ります。

 社会を構成する人と人の繋がりの中で、一番小さな核となるコミュニティは家族だと改めて思います。家族と家族が交わり集落となり、集落と集落が交わり街となるのだと思います。情報化社会が進む中、スピードだけが優先され情報の信憑性や真意は欠如しているような気が致します。情報を見抜く眼力を持ち、人と人を結ぶ有益な情報収集を行いながら時代を読み、一歩、二歩、先を見ながら行動して参ります。

 2008年12月より公益法人制度改革関連三法が施行され、当会議所が行う地域貢献のあり方と社団法人のあり方について見直しが迫られております。公益法人とは営利を目的とせずに、社会全般の不特定多数の人々の、利益を積極的に追求し事業活動を行う団体のことを示します。認定基準と手続きはあるにしろ、私たちの「志」は、ぶれる事無く地域や人を思いやり社会の利益の為に惜しみなく行動することを、深く胸に刻み進んで参ります。

 多くの人々は、外的な歪み・内的な歪み・期待過剰から生まれる歪みなど、知らず知らずのうちに様々な角度から「心」に負荷がかかっております。この負荷をコントロールし、前進する前向きな姿勢が私たちに必要とされています。緊張感が張り詰める社会から一瞬でも解放され、心を解き放つ時間を持つことが大切だと考えます。子供達がこの街を駆け巡り心から笑う姿やここで収穫された旬の味覚に感動し、日々の生活を癒され活力を頂きます。そんな「心」のゆとりを感じて、生活できる地域づくりと人づくりが大切であることを改めて痛感致します。ゆとりある「おおさきの心」を耕し続け会員、一人ひとりが「未来」に向かい行動して参りましょう。

 私たちの行動がメッセージとなり、誰かの胸を熱くしその「和の心」が広がりをみせるような「おおさき」を目指して行動しなければいけない。

「おおさきの品格のために!」